2019年08月15日

狼は花の馨り(1)

狼は花の馨り 1 (Dariaコミックス)
狼は花の馨り 1 (Dariaコミックス)

狼は花の馨り1|ダリアカフェ

このヒロインはかわいい。男だけど。

異質な姿で生まれついたせいで幽閉されて育ったために、他人への警戒心が強く、言葉もしゃべれない、まるで獣のような人間、アルタ。けれど、優しく抱きしめ暖かく寄り添ってくれた主人公のイルウェスに懐いてからの姿はまるで飼い犬が主を慕うかのようで。言葉の習得は遅いんだけど、それだけに余計に幼いしぐさで寄りかかってくる姿が愛らしいこと。

それらが長い髪とあいまって、とてもかわいいヒロインにしか見えなくてとてもかわいいという。

白い髪を持って生まれた子どもは「白鹿」と呼ばれて王族と嫁ぐ定めにあるというこの物語の文化圏では、そんなイルウェスとアルタの関係は身分違いのものでしかないのだけど、それだけに、一心にイルウェスを慕うアルタの姿はとてもいじらしいし、アルタが自分から離れていく運命にあることに眉間にしわを寄せて耐え忍ぼうとするイルウェイの心情もとてもいいものでして。

互いに抱く気持ちが恋なのかは、まだ微妙な気もする。けれど、互いの存在を大切に思いあうその発展途上な気持ちの行く末は、気になるところですね。白鹿仲間のパドマ様をはじめとして、ふたりにとっての親しい人はできてきているけれど、味方になってくれる人間ではいなさそうで、なかなか各所との衝突なしにはうまくいかなさそうではありますが、さて。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 14:25| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月14日

道草屋 芹7 ゆうがた

【初夏耳かき】道草屋 芹7 ゆうがた【湯船怪談】
【初夏耳かき】道草屋 芹7 ゆうがた【湯船怪談】

【初夏耳かき】道草屋 芹7 ゆうがた【湯船怪談】 - 桃色CODE - BOOTH

音声作品としては定番も定番な道草屋シリーズの最新作。個人的にはもうどれを聴いてどれを聴いてないかさっぱりわからなくなってるんですが、そんなときでもどこから聴いてもゆったりした時間やASMR的な音を楽しめるのがたまらないシリーズではあります。

この作品でよかったのは、なんといってもお風呂場の場面ですね。その中の、シャワーや耳舐めのパート。音としてとても気持ちよかったんですよね。

シャワーを流されながら、頭をワシワシする手が耳もとをなでていくときの音、いいですねえ。変化する水の音が耳の奥をちろちろとなでていくようで、ゾワゾワさせられるような気持ちよさがあります。流すときはそれに加えて、耳に水が入らないように耳もとを覆われるぼうっとした音の感覚も加わって、本当にとても気持ちのいいことで。

あと、いつも自分にするときの癖でたっぷりシャンプーとリンスを出してしまう芹さん、かわいい。芹さんって、おちゃめなところがあるのがかわいいんですよね。

そして、このシリーズの耳舐めは本当にいいもので。はむはむと、ちろちろと、くすぐったい程度に耳に触れてはいたずらっぽい笑い声をあげてみせる。この、強すぎず、それでいてもどかしいくらいにもっとほしくなるくらいの絶妙なバランスで刺激を与えてくれるのがとてもいいものなのでして。今回も、中のほうをなぞってみたり、かと思えば表面をついばむようにしてみる舐めかたや、加えて、それに対する反応を楽しそうに堪能しているかのようなボイスが非常によいものでした。特についばむ音は鼓膜から脳髄にゾクゾクとした快感が広がっていくようで、とてもやばい。

耳に入った水を抜くべくトントンする音も小気味のよい気持ちよさで、癒してくれること。

今回も、癒される音でした。音声作品もかなり数が増えてきましたが、このシリーズのよさは不動のものがありますね。また目についた作品があれば聴いてみたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 19:57| Comment(0) | 音声作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月12日

オネエ男子、はじめます。(4)

オネエ男子、はじめます。 4 (花とゆめCOMICS)
オネエ男子、はじめます。 4 (花とゆめCOMICS)

オネエ男子、はじめます。 4|白泉社

最終巻、だと……。前の巻のラストでめちゃめちゃ面白い展開になってたし、まさにここからだと思ってたのに……という気もしたけれど、むしろここで完結するからこその盛り上がりだったのかもしれない?

それくらいに、前回のラストは衝撃的だったんですよね。下手するとあそこからさらに妙な方向に転がってっちゃう可能性もあって、本当にここからどうなってしまうのかと、野次馬的な気になる度が急上昇してしまったくらいで。

とはいえ、そういえば高橋って、おバカだけど目標だけはしっかりしてる男子ではあったかと思わせる急ブレーキぶりは見事であった。

ただし、音鐘さんも別方向で天然なところのある女の子ではあったので、軌道修正かけるにおいても周囲からツッコミ入れまくられないとまた変な方向に流れそうになってたのはもう笑うしかなかったけど。「高橋くん」と「高橋さん」の別人認識が強敵すぎた……。

というか、その誤解が解けたあとも女装姿の「高橋さん」大好きな音鐘さんは実は百合の素養があるように思うのですがどうでしょうか(百合脳)。

というか、誤解も解けたことだし、あの流れからしたら当然ふたり付き合うと思うじゃん? なんで付き合ってないんですかね、あのふたり……。師匠と耀市のツッコミにとてもとても乗りたくてうずうずする。

最後まで、とても賑やかでおもしろいシリーズでした。進展のなさすぎる伊織と杏のふたりとか、もっと見守っていたかった部分もあるけれど、ともあれすごく楽しませてもらったシリーズでした。『水玉ハニーボーイ』のほうも同日最終巻でしたし、作者さんの次回作にも期待したいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:06| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月10日

ホテル王はそれを我慢しない

ホテル王はそれを我慢しない【電子特典付き】 (フルールコミックス)
ホテル王はそれを我慢しない【電子特典付き】 (フルールコミックス)

ホテル王はそれを我慢しない | COMICフルール

腹が立って、調子狂わされて、けれどどこか憎めないホテル王。この出会い、悪くない。

経験のない男同士の関係というものに、初めは拒否感しか湧いてこないんだけど、仕事の上では指導も仰げるし信頼できる相手であることがわかってくると、すくなくとも腐れ縁的な友人づきあいは可能になってくる。さらに深く知り合って、真剣な気持ちを向けられると、嫌いではない分なんだかんだで情もわいてくる。そんな受けの心理状態の推移がなかなかにかわいらしくてよかったですね。

初対面からけんかみたいにして出会ったふたりらしく、体の関係はいつも負かし合いのようにはじまるものだから、ムードはあんまりな気もするんだけど、剛腕なホテル王と目つきの悪いホテルマンという、ぱっと見でかわいげのないふたりの関係としてはむしろこれがとてもらしいというか。こういう男同士の関係も悪くないものではありまして。どこまでも腐れ縁っぽいからこそ目が離せなくなるふたりではあったように思います。

絵的にはオフ時とは違った仕事時のアルフの化けっぷりはすごかったですね。酒場が似合う遊び人風のスタイルからアレは想像できませんわ。まあ中身は同じなんだけども。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:11| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月08日

お嬢と番犬くん(1)

お嬢と番犬くん(1) (講談社コミックス別冊フレンド)
お嬢と番犬くん(1) (講談社コミックス別冊フレンド)

『お嬢と番犬くん(1)』(はつはる)|講談社コミックプラス

26歳が高校一年生やるのは無理があるでしょ。

……とは思うんだけど、すごくおもしろそうな展開になってるからまあいいかってなっちゃんだよなあ。

かたやヤクザの孫娘、かたや組の若頭。なんだか危険なかおりのする組み合わせではあるけれど、むしろふたりの関係を見てると甘酸っぱい雰囲気が漂っているのがいい感じ。その一方で、随所に冒頭の点含めてツッコミが入る掛け合いもおもしろくって。

小さいころから組長である祖父のもとで育てられたヒロイン・一咲。彼女からしてみれば、組の皆は家族のようなもの。けれど一歩外に出た世間はその感覚をすこしも共有してくれるものではなく。家のことを知られてはフツーに友だちを作ってフツーに学校生活を楽しむなんて夢のまた夢。そんな学校生活がいやだったから、一咲は家から距離のある高校に入ることにしたのだったという。

にもかかわらず、入学式にクラスメイトとして現れたのが若頭・啓弥だったりするものだから、ちょっと待て貴様とツッコミを禁じえない流れになる展開。笑う。

この啓弥という男、まぎれもないヤクザ者なので、たまに飛び出すジョークがその気になれば即座にジョークじゃなくなるものばかりなのがおそろしいというか。ほかの人たちにはともかく一咲にだけはそれがわかってしまうだけに気が気でなくなってる様子が笑えるんですよね。しかも、高校生らしい演技もさせればばっちりできちゃうものだから、なまじぼっち歴を重ねてきたヒロインよりもすんなりクラスになじんでいってしまう始末。それらに内心含めてツッコミ入れまくらずにはいられないヒロインの様子がとてもかわいかったですね。

まあでもツッコミ入れるのにしたって、10年来の付き合いのある世話係であることもあって、ヒロインからのやりとりって、啓弥に対してだけものすごく気安いんですよね。クラスメイト相手だと借りてきた猫みたいにおとなしくなってるのに(というよりも無力感に包まれてる感じ?)。

それは、ずけずけと、お互い歯に衣着せない言い合いをしたりしても揺らぐことのない信頼関係がすでにあるからであって。一咲にとっての啓弥はどれだけ兄(的なもの)離れしようとしてもどこかで甘えてしまう相手なのであって、一方の啓弥からしてみれば一咲は大事な護衛対象であると同時に大切な大切な女の子なのであって。

ヤクザとは縁のないフツーの学校生活を送りたいと啓弥への想いも振り切るつもりで遠くの高校を選んだはずなのに、高校でも結局は啓弥に助けられっぱなしになっている自分の無力に落ち込んでいる一咲の様子、たいへんにかわいい。

というかこのふたりの関係性、主従恋愛っぽいんですよね。ヤクザのお姫様とその護衛という関係性。一咲は啓弥に捨てられない想いを抱いていて、啓弥としても一咲は大切な女の子である。ひとりだとダメダメな一咲を啓弥が華麗にサポートしてみせたりするのは主従コメディ的なおもしろさもあるし。いやまあ後半、一咲にほかの男子が近づくたびに厳戒態勢で威嚇しまくってたのは別の意味でコメディチックで笑えたりもしたけれど。

とはいえなんだかんだで過保護なくらいに護ってくれる啓弥に対して、想いを捨てるどころか逆に好意を膨らまされて行ってる一咲さんの様子がたいへんかわいくもあり。とても気になる主従ラブコメだと思います。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:16| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月06日

やがてうたわれる運命の、ぼくと殲姫の叛逆譚

やがてうたわれる運命の、ぼくと殲姫の叛逆譚 (ファミ通文庫)
やがてうたわれる運命の、ぼくと殲姫の叛逆譚 (ファミ通文庫)

やがてうたわれる運命の、ぼくと殲姫の叛逆譚 藍月 要:ライトノベル | KADOKAWA

これはよい年上ヒロインファンタジーラブコメであった。

特に、三姉妹の一番上のオルカさん。これが、おもしろくらいにポンコツなおねえさんでして。……いや、普段はクールで凄腕な魔物狩りなので、ポンコツという言葉からすぐに想起されるキャラとは違うんだけども、主人公の前でだけおかしいくらいのポンコツぶりを発揮してしまう人なんですよね。……と書いたところで、やっぱりポンコツは違うだろうかという気もする。でも、主人公の前でだけ普段のクールさが跡形もなく消え去って、不審者まがいの動揺ぶりを力技で押し隠そうとして塩対応レベルでクールすぎる感じになってしまう様子は、平時の頼れる魔物狩りぶりと比べるとどうしても「ポンコツ」という言葉でもって形容したくなるものでありまして。

三姉妹ともに主人公の少年に好意を抱いているのではあるけれど、ほかの誰よりもその想いが強いがゆえに、またそれまでそうした想いとは無縁の人生を生きてきたがゆえに、好きな相手を視界に入れるとあふれ出んばかりの感情を処理しきれずにてんぱってしまう様子がたいそうかわいらしいことで。

まあただでさえ、この話の主人公のレン君はまだ声変わりも来ていなさそうな少年にすぎなくて、その一方で三姉妹の最年長オルカは彼と比べれば片手に余る年齢差。本気の気持ちを伝えればその瞬間に犯罪臭がただよってきそうな絵面であり。それに、その年頃の少年にとって、その年齢差がどれほど大人と子どもという隔絶を感じさせずにはいられないものかを考えれば、自分の気持ちは迷惑になるものでしかないと、自嘲ぎみになるのもうなずけようというもの。

ただし、少年の側からすれば、そんなオルカの葛藤はなんのその、女性ながらに魔物狩りとして男顔負けの実績を積み重ねるオルカたち三姉妹は少年心にはヒーローのような存在であって。なかでもその長姉にして最強のオルカは憧れの存在ですらあったりしたわけで。

奇妙な態度を取ってしまって呆れられたかもとか嫌われてしまったかもなんて、ひとり百面相したり奇声をあげたりしてるオルカの様子は、それでもレン君の前では精一杯にかっこいい大人の女を取り繕おうとして取り付く島もない感じの態度になってたりするのと合わせて、それはもうニヤニヤと眺めさせてもらえるものでして。たいへんにやにやしいラブコメぶりでございました。

そして、そんな彼女の想いが報われるラストの展開を見ていると、これ、実はレン君の物語じゃなくてオルカの物語だったのでは、なんてことも思えてきたり。

後半、魔物あふれるファンタジー世界らしいバトルもあったけど、そうした命懸けのバトルを経た末のラストがようやくそこなのかという到達点は、おそろしくじれったいくらいの遠回りな第一歩だなあなんて思わされたりもしましたが、個人的にはこういうの大好きなんですよね。これで終わっても話としてはきれいな終わり方だとも思うけど、可能ならばその先の彼女たちの姿を見てみたいという気持ちにさせられるものがありますね。

実に興味深い【年上のお姉さん学】なる学問ともども、シリーズのさらなる進展を期待します。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:23| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

虚構推理(2)

虚構推理(2) (月刊少年マガジンコミックス)
虚構推理(2) (月刊少年マガジンコミックス)

『虚構推理(2)』(片瀬 茶柴,城平 京)|講談社コミックプラス

現在の彼女を名乗りながら適度に距離を置かれてる琴子と、別れを選択をしたものの未練はある元彼女の紗季さん。ひとりの男をめぐって威嚇したり鋭いツッコミを入れ合ったりして火花を散らす、愉しい楽しい恋のさや当てが本格始動した!

やばい、これ、めっちゃおもしろい。琴子は元カノの紗季さんに対して、現在の彼女としての優位性を(ムダに)誇示しにかかるんだけど、九郎が琴子といる時間を素直には楽しんでないことがうかがえるエピソードばかりで、紗季さんならずともツッコミどころがありすぎて返り討ちにされっぱなしで。けれど、一方の紗季さんも、そうして九郎のタイプの女の子はむしろ自分のほうであることを指摘しながらも、自分自身は別れる以外の選択ができないことを痛感しているがゆえに痛み分け以上にはもっていけない掛け合いの流れ。

そうして、双方に(ムダに)心理的ダメージだけを蓄積させていくという、きわめて不毛なキャットファイトが展開されることになるのであったという。なんという愉快な光景であることか。邂逅後に互いにネットで特定のワードに釣られまくってるところまで含めて笑った。

しかも、その間、間にはさまれているはずの苦労の出番は一切なし。完全に女による女だけの戦いであった。本人のあずかり知らぬところでムダな戦いがヒートアップしているという事実にさらされる九郎の心中やいかに。やー、見てる分には最高に笑える見ものではあるんですけれども。「なにがメエだ」よ、本当にwww

というか、その渦中に現れた九郎的には、そこで琴子をかばう様子が微塵もないのがまた笑えるというか。九郎と琴子の関係って、ひいき目に見ても腐れ縁的な雰囲気にしか思えないところがあるんですよね。ひたすら琴子のほうからぐいぐい寄っていって、九郎のほうでは諦観まじりにそれを受けいれている感じというか。まあその分、遠慮の必要もない関係であることがうかがえて、その点に関しては意外にも悪くはない雰囲気とも思えるのであって。

桜川九郎というキャラも、相当に因果な業を背負わされてるようではあるんだけど、そんなある意味人間じゃない男に熱を上げられる女の子というのは、相当に貴重な存在ではありますよね。とはいえ、すんなり心を許すにはかわいらしさよりもうっとうしさが勝るのが琴子というキャラでもあるんだけど。

それにしても、ジャンルとしてはミステリなのかなと思って読みだしたシリーズですけど、ずいぶん妖怪要素の色濃いキャラの背景になってますね。輪郭の見えてきた「鋼人七瀬」の事件も、怪異譚といったほうがふさわしそうな感じで。色恋方面でも怪異方面でも、先が気になる展開になってきましたねというところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 19:47| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

キーミスティックアンダーカバー

キーミスティックアンダーカバー (バンブ-・コミックス Qpa collection)
キーミスティックアンダーカバー (バンブ-・コミックス Qpa collection)

表題作の、攻めの変態ぶりにツッコミ入れずにはいられない受けとのやりとりもそれはそれでおもしろかったけど、それ以上に、最後に載ってた短編「千夜めぐり」がよかったですね。

記憶を消されてしまう最後の夜、花向けとして想いを募らせていた相手に抱かれる一夜限りの記憶。そんなシチュエーションで、最後の夜だからと優しくいたわろうとする攻めの男に対して、最後だからこそめちゃくちゃになるまでかわいがってほしいとねだる受けの男娼ちゃんがすごくいじらしいかわいさにあふれてたんですよね。

いつも客の好きにされる男娼だからこそ、最後の夜はそうしていやな気分を味わうことなく、おだやかに過ごしてほしい。そうした気遣いはうれしいものではあるんだけど、なまじ好意を抱く相手だからこそ、そうした気遣いは逆に執着のうすさと映ってしまうわけで。男娼として最後の夜に差し出せる最高の餞別は己の体以外にはない。けれどそれすら欲してもらえないとなれば、それは己の価値はその程度のものでしかないと言われたかのようであって。

最後の夜だからこそ、そんな別れはあまりにも悲しくてやるせない。そう思うがゆえに、自らの手で自分の体を高ぶらせ、相手の男の目の前でいやらしい姿を見せつけることで欲望をふくれあがらせ、いてもたってもいられない気分に駆られるままもむさぼらせる。ペースも考えずにひどくがっつかれて、そうしてやっとうれしげにほほえむ姿は、たいへんにいじらしくてかわいかったです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:23| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月05日

極道さんはパパで愛妻家

極道さんはパパで愛妻家 (あすかコミックスCL-DX)
極道さんはパパで愛妻家 (あすかコミックスCL-DX)

極道さんはパパで愛妻家 桜城 やや:コミック | KADOKAWA

メインふたりのうち、賢吾のほうが絵的にいちいち色気あふれまくっててやばいですね。もう片方の佐知は、女みたいだとからかわれてきた過去があるというとおりに顔は女性っぽいところがあって。男らしいキャラと女性っぽさを感じさせるキャラの組み合わせで、BLマンガにそこまでなじみのない自分でも違和感なく楽しめる造形。

ストーリー的にはさらにそこに、ふたりが世話を焼くことになる小さな男の子も加わって、子育て同居ものな話になるわけで。なじみやすいキャラクター、なじみのあるストーリー。この組み合わせで楽しみを阻害する要因はほとんどないに等しかったですね。

それに、この男の子、史という名前なんだけど、この子がまたかわいい子でして。まあその生まれ育ちにはややこしい事情があったりするんだけども、それだけに気の利かせられるいい子ぶりが本当に天使のようで。佐知ならずともどんどん気に入っていっちゃいますよねというところ。

そんな史を育てるために、乗り気はしないながらも賢吾と同居生活を送るようになるうちに、賢吾のかっこよさ、頼りになるところ、男の魅力をいろいろと目にすることになって、葛藤しながらもだんだんと男同士の関係を受け入れていく流れもいいもので。史を間にはさんで接する時間が増えていくうちに絆が深まっていく展開がよかったです。

というか、賢吾って、昔から佐知ひと筋すぎたっぽくて、形の上での同居からはじめたら、周りからあっさり納得されたり、ついにと喜ばれたり、いろいろ心配されるほどだったっぽいのがうかがえるのがおもしろいところであり。

あと、冒頭でも書きましたけど、佐知に見せる賢吾の表情が、あっちでもこっちでも色気にあふれすぎててやばかったんですよ。眉間にしわを寄せてどこか憂いを含んだ表情というか、佐知と一緒の時間を過ごせる幸せをかみしめてる表情とか。服を脱いだその下の隆々とした体つきもとても男らしくて。男同士という関係も、ここまで魅力たっぷりな絵で表現されると眼福ものになるものですねと、そんな発見もできた一冊ではありました。

原作はルビー文庫のほうから出ている小説シリーズになるようで。そちらは未読だけど興味の湧くところであり。とはいえマンガでつづきがあるようならこの絵で楽しみたいという気持ちもあり。悩ましいところではあります。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 19:12| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

出張癒し専門店ターコイズ(3)姉襲来

出張癒し専門店ターコイズ3本目ー姉襲来ー
出張癒し専門店ターコイズ3本目ー姉襲来ー



2作目を聴いてとても気持ちのいい音を楽しませてもらった音声作品シリーズの3作目。今回は2作目までのヒロイン、ラーラとは違って、そのお姉さんのラーネさんが登場。いきなりの新キャラではありますが、ラーラ同様、スキュラのモンスター娘として、吸盤つきのおみ足でにゅるにゅるとした音声をばっちり楽しませてもらえること。

しかも今作では、ぬるぬるとしたタコ足が体の表面を這いまわるよりも、口の中や耳の中にその足がつっこまれたり、足で全身を包みこまれるようにされたり、体の内と外でうごめくようなにゅるにゅる音が印象に残るサービスコース。まるでこちらの意識を飛ばそうとするかのようなぐちゅぐちゅ音の数々がたまりませんでしたね。

ラーラのお姉さん、ラーネさん、初っ端から、店員じゃないというし、コースについてもあやふやだったりして不安にさせてくれるんだけど、でもぬるぬるとしたおみ足はラーラと共通なので、しっかり気持ちのいい時間を楽しませてくれるんですよね。

トラック2の歯みがきでの、ぬるぬるタコ足が口の中に入ってくるぐちゅぐちゅ感。体の内側から響いてくるぬるぬるとした音の感覚が不思議と心地よくって。そんなタコ足に口の中を蹂躙されるようにもごもごされているのを想像すると、意識が持っていかれてしまいそうなほどの気持ちよさを味わわせてもらえることで。

トラック4の足で全身包まれてのマッサージでは、耳もともすっぽり覆われてる感じのぬちゅぬちゅ音がして、それでいてラーネさんの声は頭の上あたりから聞こえてきて。女の子に包みこまれてる感、安心させられる感覚。すごくいい……。そのうえそんな状態で口のなかもまたモゴモゴ這いまわられて。内からも外からも、相手のなすがままに快感を与えられている感じがやばい。あやうく意識を飛ばされるところであった……。

耳もとをおおわれるぼーっとした音の感覚はやはりいいもの。ぼうっとした聴覚がすうっともとに戻る瞬間のふわっとした感覚がまた、いいんですよね。

トラック7のシャンプーで頭を細かくわしゃわしゃされる音も、じんわり癒されるような気持ちよさ。

今作も、実に素晴らしく癒される音声作品でした。前作同様に値段も手ごろだし全年齢作品でもあるので、音声作品に興味のある方、ぬるぬる系の音の好きな方にもオススメできる一作だと思います(3作目ですが、過去作を先に聴かなくても問題なく楽しめます)。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 12:59| Comment(0) | 音声作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする