2017年10月26日

あの娘にキスと白百合を(6)

あの娘にキスと白百合を 6 (コミックアライブ) -
あの娘にキスと白百合を 6 (コミックアライブ) -
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なにこれめっちゃかわいい! 百合系の話はそれ自体がかわいい女の子とかわいい女の子が足しあわさってとてもかわいい話になるもなのだけど、通常なら女の子二人の関係性になるところ、それが三人になったら……どうなると思いますか? かわいい女の子とかわいい女の子とかわいい女の子が足しあわさって、とてもとてもかわいい話になる、そう思ってました。この巻の話を読むまでは。でも違ったんですよ。二人が三人になると、それはもう足し算じゃなかったんですよ。掛け算だったんですよ。かわいい女の子×かわいい女の子×かわいい女の子で、それはもうまさにかわいさの3乗状態。めちゃくちゃかわいい。やばいくらいかわいい話になってたんですよ。これが、百合の可能性……! 心が浄化されていく感覚……。

この巻の話はおおきくわけて二つ。ひとつめは、2巻で描かれた、自分の気持ちにまっすぐでおバカかわいい伊澄と彼女のお相手であるデコ先輩もとい千春さんのお話。伊澄が押しきった形ではじまった関係であり、先輩好き好きな伊澄に対するつれない態度が面白くもあり、けれど伊澄のことをしっかり付き合ってる相手として意識はしてるのが感じられるのがいい感じではあった、そんな記憶のあるおふたりですが、今回はデコ先輩あらため千春さんのデレが随所で見られてもうそれだけで満足してしまえる心地にさせてくれること。だんだんと好意を表すことに慣れてきつつもしっかり照れが残る表情がたいへんかわいかったです。そしてそんな千春さんのかわいさにドキッとさせられる伊澄も、やっぱりかわいいですよね。

そしてなんといってもよかったのが、その後の中盤からはじまる諒とあまねと仁菜、表紙にも描かれてる三人の話。仲のいいルームメイトである仁菜とあまねに対して、同じクラスに友達がおらず孤立しがちな諒。そんな諒が事故でけがをしてしまったの機にあまねがなにかと気にかけてくれるようになって……というところからはじまる話。このでだしからすると、諒とあまねの話になるのかと思いきや、そうはならなかったのはこの三人の関係性の中心になるあまねというキャラクターの為人がそうさせたものであって。彼女、キャラクター紹介でもはっきりそう書かれてるし、前半の話でも軽く登場することからすぐにわかることではあるんですが、「好き」をたくさん持てるタイプの人なんですよね。あの子のことが好きで、この子のことも好きというふうに。いちばんはひとりだけという考えかたの人からすれば理解できないタイプなんだけど、でも彼女は実際そんなキャラであって。仁菜のことは好きで仁菜とすごす時間は楽しいし、諒のことも好きで諒とすごす時間も大切で、そこにどちらが上でどちらが下かという感覚は存在しない。どちらもわけへだてなく好きで、それぞれの時間を楽しくすごしているのがうかがえる。それがあまねという女の子。けれど、一方の仁菜や諒はそういうタイプの女の子ではないからこそ、その状況に不満を覚えてしまうわけで。自分だけを見てほしいのに、そうはしてくれない。たとえそう訴えたところであまねがあまねであることは変えられないし、むしろそういうことならと別れ話を切り出されてしまいかねない。だからこそ、不満のはけ口はたがいに求めるしかない。あまねのことをあきらめさせようとしたり、はりあってみたり。ふたりのやりとりにはどうしても警戒心が先立って、緊張感のある展開にどうなってしまうのかとハラハラさせられたりもしたところ。けれど、仁菜と諒、同じ人を好きになった者同士、大切にしたい人の気持ちは同じだし、大切にしたい人に抱える不満もいっしょではあったんですよね。けんか腰なやりとりではありながらも、くりかえすうちにだんだんと共犯者めいた絆がめばえてくる様子はいいもので、実はこの話のメインの関係はこのふたりだったのではと思える部分もあるくらい。でもやっぱり、そうして最終的に三人が三人でひとつの関係となった瞬間の場面が、三人そろって仲良さそうにしてる絵こそが、至高のかわいさをほこる一コマとして映ったんですよ。あまねといっしょにいるふたりは楽しそうで、仁菜と諒もたがいに同じ時間をすごすのがうれしそうで、そんなふたりを見つめるあまねは幸せそうで。個としても全体として見てもかわいい三人の女の子の関係。幸せに満ちあふれすぎててやばかったです。

それと、この巻の話で重要な意味を持っていた、大切な人に花を贈るブーム。一過性のものではあったようですけど、巻末でこれまで登場したペアがおたがいに花を渡す短編もいいものでして。白峰さんのあいかわらず素直じゃないところと、それに対する黒沢さんの素直すぎる言葉に恥ずかしくて赤面する様子がかわいらしいものでありまして。あと、前巻で登場した紗和といつきについても、贈る場面自体はあっさりしたものでしたが、シチュエーションから凝ったものにしようとしてたいつきの構想を聞いてあわてる紗和はいいものでした。あわよくばそっちが実現したらという反応も見てみたかった気もしますがそこはそれ。

次の巻は「白峰・黒沢のあたり」とあとがきで書かれてはじめてそういえば今回このふたりの出番少なかったと気づく反応の遅さではありましたが、それだけこの巻の話の満足度が高かったということで。しばらく反芻しつつ、次の巻も楽しみにしたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:17| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月20日

霊感少女は箱の中(2)

霊感少女は箱の中2 (電撃文庫) -
霊感少女は箱の中2 (電撃文庫) -

今回は死人は出ませんでしたね。よかった、よかっ……た……? いやいやいやいや、全然よくないですから! むしろ死人が出てないぶん、被害にあった人たちの一部に精神的身体的な傷痕がもろに残りまくりで悲惨さがまして感じられるじゃないですかあ! 生きていればこそあとで幸せになれるかもしれないとはいえ、後遺症の残る体で生きる厳しさはどれほどのものか。こわいわー。これはこわいわー。

そしてこわいといえば、今回の事件においては主役となる二人というか三人というか。この女の子たちも、内気で心霊に興味を持つような影を感じさせながらも、大切な友達に起きた不審な変化に不安を隠せず行動に移すところは仲のよさを感じさせてくれるものがあり。なかなかいい感じのキャラクターおよび関係性でと思っていたところ、これもラストが、いい話かなー?という。人間関係ってムズカシイネ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 03:18| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月17日

2017年9月の読書まとめ

9月は6冊。前月比で−12。激減しました。8月下旬に夏バテしてその影響が尾をひいてしまって。なにを読もうとしても読めないという状態からは9月になるかならないかというくらいには回復できていたんですが、そのときにこれなら読めるとなったものが洋書だったもので、月の前半はほとんどそっちばかり読んでました。後半くらいからようやく日本語の小説も読めるようになってきたのですが、洋書を読む面白さと比較すると洋書のほうに軍配が上がるほどには前半の読書体験がいい時間だった記憶がありまして。洋書のほうにまわす比重を増やした読書時間の配分をするようにしだしたこともあって、月の読書冊数はかなり少なくおさえられてしまうことに。あちらを立てればこちらが立たなくなるのはしかたのないところですかね。とはいえ読書を楽しむという目的からはよりよい配分になっていると思えてもいるところであり。このペースでしばらくつづけてみたいところではあります。

ブログの更新は2件で−10件。こちらも激減。どころかほぼ止まってましたね。夏バテの影響か、なかなか感想が浮かばなくなってきてて……。読んでるときはものすごく面白いと思ってたはずなのにいざ書こうとするとなにも出てこない……なんてこともあり、これはちょっとリハビリが必要かと思ったり。

マンガ等をあわせた読了数は11冊。これも−32で激減。前半は完全にマンガも読めなくなってました。復調してきてからは、今度は上でカウントしてる小説を読むのに手いっぱいでそれ以外の本を読むのに割く時間の余裕がほとんどなく、結局あまり数は伸びず。この辺はまあ、自分にとってのメインはあくまで小説なのでべつにかまわないといえばかまわないのですが、面白そうな本をはいくつも見つけられてはいるので、なんとか時間を見つけて読んでいけたらとは思うのですが……。

9月に読んだ中からのお気に入りは以下。

[☆☆☆☆]His Dark Materials(1)Northern Lights
Northern Lights: His Dark Materials 1 -
洋書より。オックスフォードで半分野生児のように育った少女が、ロマの一族や鎧を着た熊とともに冒険する話。読んでるときは最高に面白いと思ってたんだけど、いざ感想を書く段になるとなにも浮かんでこなくて困っていたり。一巻で話の区切りがつかずに盛大に二巻につづいたからか?

以上。

今月はもうちょっと頑張りたいですね……。

以下は読書メーター貼り付け。

9月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2232
ナイス数:2

Northern Lights: His Dark Materials 1Northern Lights: His Dark Materials 1
読了日:09月12日 著者:Philip Pullman
ゲーマーズ! (2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫)ゲーマーズ! (2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月19日 著者:葵 せきな
折り紙衛星の伝説 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)折り紙衛星の伝説 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)
読了日:09月22日 著者:
理想のヒモ生活 8 (ヒーロー文庫)理想のヒモ生活 8 (ヒーロー文庫)
読了日:09月24日 著者:渡辺 恒彦
厄災王女と不運を愛する騎士の二律背反 (コバルト文庫)厄災王女と不運を愛する騎士の二律背反 (コバルト文庫)
読了日:09月26日 著者:藍川 竜樹
死にかけて全部思い出しました!! (レジーナブックス)死にかけて全部思い出しました!! (レジーナブックス)
読了日:09月27日 著者:家具付

読書メーター
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:45| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月12日

ゲーマーズ!(2)天道花憐と不意打ちハッピーエンド

ゲーマーズ!2 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫) -
ゲーマーズ!2 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫) -
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最後の最後で全部持ってかれた感。急展開すぎてどうしてそうなったって思うんだけど、よくよく考えてみたら収まるべきところに収まった感があってこれでいいんだよという気もして、でもやっぱりいろいろすっ飛ばしすぎてて予想外にもほどがあるでしょという展開で、なんだかもういろんな感情がまぜこぜになってその場のギャラリーともども「ええええええええええ!?」という反応しか出てこないという驚きのラスト。

いや、あれはホント、どうなんでしょうね? ふたりの関係としては巻タイトル通りの展開で、一歩前進どころかアクセル踏みきって突き抜けてったレベルなんだけど、でも当人たちにとっては意図せぬ事故的ななりゆきなので正直なところ一歩も進んだ気がしてないのではないか。次の巻ではいったいどうなっちゃってるんでしょうね。そのふたりと並行して別のカプも面白いくらいにずぶずぶ誤解の泥沼にはまりこんでってるペアもあり、もろもろ気になるところですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:02| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月11日

2017年8月の読書まとめ

8月は18冊。前月比で−5。やや減。途中までは調子よかったんですけどね……。中旬まではそれまで通りの月20冊ちょいくらいのペースで読めていたんですが、下旬に入って完全に失速しました。それまで順調に読めていたはずが、突然に本を読もうとしてもまったく集中力が働かせれずに1,2ページ読むか読まないうちに投げだしてしまう。そんな状態に陥ってしまって。はい、完全に夏バテしてました。例年のことではあるんですが、今年はその気配もないのでなんとかやり過ごせそうだと思っていた矢先のこと。一時期すこしだけ涼しい日があったあとにもりかえしてきた暑さにやられてしまったように思います。

ブログ記事のアップは12件と、こちらは−1件にとどまっていますが、これは調子を落とすまでに書けてた分を吐き出してただけだったはず。

マンガ等もあわせた読了数は43冊。こちらは−2冊で微減。小説は読めなくてもマンガは読めるということはわりとあったりするんですが、そちらもあわせた読了数は割と維持できてたことに。この辺はあれです。個人的な読書の傾向として、感想あげてるタイトルを見ていくとなんとなくわかるように思うんですが、読んでる本の傾向として、小説はファンタジー系が多く、マンガは現代系が多いので、なんとなく切り替えが利いてしまう部分があるというか。読みたい本を選んでるだけのつもりですが、気づけばこんな感じの傾向。そして実はこの月、下旬に読むペースが失速していたため新規購入を手控えていたこととお盆の新刊発売がない時期があったことも重なって、読了冊数が購入冊数を久方ぶりに超えていたりもしたのでした。読書ペースが上がってたわけでもないのでただの時期的なものでしかないんですが、特記事項ではあるでしょうということで。

そんなこんなで、以下、8月読了分からのお気に入り。

[☆☆☆☆]りゅうおうのおしごと!(2)  感想
りゅうおうのおしごと!2 (GA文庫) -
ライトノベルより。負ける悔しさと、もっと強くなりたいと渇望するような気持ち。勝負の世界だからこそ厳然と突きつけられる優劣の強烈さがおそろしくもあり、けれど悔しさをばねにする精神にさらなる期待をさせてくれるのでもあり。

[☆☆☆☆]理想のヒモ生活(7)  感想
理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫) -
ライトノベルより。その場にいない女王の意図をくんで、もっとも彼女のためになる選択、もっとも彼女の足をひっぱることにならない選択はなにかと考え試みる。駆け引きめいた思考とその実践をていねいに追っていく面白さと、それをなさしめる夫婦の信頼関係がよいもので。

[☆☆☆☆]わいせつスキンシップ  感想
わいせつスキンシップ (GOT COMICS) -
マンガより。18禁注意。いじめとエロの組み合わせはとてもいいものがありまして。特に女子によるものだと、同性だからこその性的なことまでふみこむことへの容赦のなさがたまりません。

[☆☆☆☆]ご主人様のお目覚め係(2)  感想
ご主人様のお目覚め係2 (一迅社文庫アイリス) -
ライトノベルより。互いの好意をうけいれたふたりが、この上ないほどに祝福された結婚を迎える展開がたいへんよいものでした。

次点として、まずは『エクレア blanche』(感想)を。百合がいっぱい詰まったアンソロジー。百合に興味がある人が読めばきっといくつもお気に入りの話が見つかるはず。ふたつめは『中出しルーティン』。エロマンガなので18禁注意ではありますが、中出しの背徳感と一部には孕ませのおぞましいいやらしさも含んだ、好きな人にはたまらない短編マンガ集。

以上です。

なんだかエロマンガが多い気がするけど先月そんな読んでたっけ……と思ったけど、読んでましたね。はい。本を読もうとしても集中できずに全然読み進められないという苦しさは、何度経験しても軽減されないものでありまして。ストレスからエロに走ったともいう。まあそうでなくてもふだんから(マンガはともかく小説では)摂取してはいるんですけど、ここのところ多いなと思ったらいろいろ察してくださいというか。

以下、読書メーター貼り付け……は、もう8月分はできないんだった。更新ペースも復活させないと……。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:49| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月09日

エクレア blanche あなたに響く百合アンソロジー

エクレア blanche あなたに響く百合アンソロジー -
エクレア blanche あなたに響く百合アンソロジー -
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百合です。いいですよね、百合アンソロジー。一冊のうちにいろんな百合が詰めこまれてて。あまり紙幅の必要な話はないけれど、一冊で手軽にいろんな百合が楽しめる。そんな百合アンソロジーの第二弾は前回と同じ作家あり新顔ありで、これまた楽しませていただきました。

個人的にいちばん好きなのは、北尾タキ「週休5日の姫と騎士」。幼い頃のごっこ遊びからはじまった姫と騎士のような間柄のふたりの話。長じてすらりと整った美人になった騎士役のキャラの言動はまるで男装の騎士のようで、仕えられる側の少女の一方的な尽くされぶりはこちらもまるで姫のようで。疑似的な主従じみたふたりの関係に恋心による変化が起こっていく様子は両片想いの主従譚のようで。そんなふたりの想いが通じ合う瞬間はたいへんいいものでした。

缶乃「無職とJK」は前回と同じタイトル同じキャラクターながら、ちゃんと別の話。お金が好きなだけだからと表面上は言い訳しつつも素直じゃないところが増量されてるマオさんはこれもう陥落が近いでしょうか? あと、はずみさんのお金やおねだりの間違った使い方、好き。

江島絵里「秘密にさせて」は先輩大好きっぷりが顔に出まくりの陰気系少女とそんな彼女の反応を見て楽しむ先輩の話。先輩にからかわれるたびに百面相を繰り広げるモコのオーバーリアクションぶりに笑わせてもらいつつ、最後に先輩のかわいさに持ってかれる。これもいいですよね。

それと関連して、といっていいのか、今回収録の話では、前回見られなかったと記憶してるギャグ調というか、おバカなキャラによる勢いのある話がいくつかあったのが印象的だったでしょうか。奥たまむし「ソフレ進化系」、タカダフミ子「私のママ」などは、なんでそうなる!?という勢いで笑わせてくれる話がグッド。

むっしゅ「幸せの黄色いひよこ」はその関連に含めれそうでもあるけど別枠として。違うクラスのふたりの少女が偶然出会ってときどき行き帰りをいっしょにする話。ラストのまさきの「気づき」はただちゃんともども笑ってしまうようなズレたものではあるんだけど、そんな反応を示してしまうまさきの恋知らずぶりがよいもので。この先の展開も読んでみたいと思わされた話としては、今回はこれがいちばんだったでしょうか。

仲谷鳰「いつだって横顔」についてはひと言、わかる、とだけ。

そんなこんなで、今回もよいアンソロジーでした。第三弾の予定はあるんでしょうかね。個人的にはぜひやってほしいところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:39| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月05日

わいせつスキンシップ

※R18商品です※成年コミックです※エロマンガです※お気をつけください※

久しぶりの更新がこんなでいいのかという気もしますが、これしかないのでいたしかたなし。ご容赦のほどを。
一応たたんでおきますので見たい人だけどうぞということで。
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posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:38| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月25日

りゅうおうのおしごと!(2)

りゅうおうのおしごと!2 (GA文庫) -
りゅうおうのおしごと!2 (GA文庫) -
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負けることは自分の弱さを突きつけられること。明らかに格上と思っている相手ならば、負けてもしかたないと思うことはできる。けれど実力や年齢などの面で同格や格下と思っていた相手に負けることには言い訳のきかない苦さがある。相手が思っていたより強かった。それもあるかもしれない。でもそれ以上に、自分が弱かったという事実に直面させられる。実力がすべての勝負の世界で、彼我の優劣をはっきりと突きつけられる。これほど残酷な事実はない。しかも敗因に自身の未熟を明確に見てとれてしまえたら。これほど悔しいことはない。悔しくて、情けなくて、涙がこみ上げてきてしまう。

負けるということについて、勝負事の世界に生きる人の心情が真正面から描かれてたでしょうか。主人公の八一からしてみれば、弟子であるあいは究極的には他人ではあるんですけど、行く末楽しみな才能を秘めた弟子ということもあって、本当の家族のように、目に入れても痛くないくらいにべったり可愛がってた弟子の負ける姿というのは、自分のことのように悔しくなってくるものがあって。よくがんばった、惜しかったと、なぐさめてあげたい気持ちにもさせられる。

でも、作中の人物は誰もなぐさめの言葉なんかかけたりしない。あいが弱かったのだと、未熟だったのだと、その事実に正面から向き合わせる。それは目指すべきプロの棋士の世界が勝ち負けがすべての世界だから。負けて、負けて、何度も負けて、それでもめげずに強くなっていけた者だけが上にいける世界だから。そういう意味で、この作品の世界には厳しさがある。

けれど、そんな一時の気休めを、あい自身が望んでいなかった。負けて悔しい。自分の未熟さが悔しい。だから、もっと強くなりたい。自分には何が足りないのかを知りたい。彼女には、ただただ将棋に対する情熱があった。敗北をばねにして立ち上がる強さがあった。

だからこそ、期待してしまうんですよね。愛衣というライバルを得た彼女が、この先どこまでの飛躍を見せてくれるのか。また、あい以上に八一との縁の深い愛衣が、あいとは対照的な棋風の愛衣が持つ可能性についても。

才能ある弟子というのはやはり見ていて期待の膨らむものですね。いやあ白熱した名勝負を見せてもらいました。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 18:20| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

「このライトノベルがすごい!2018」アンケート回答完了

毎年恒例の宝島社による投票企画。自分も1,2時間ほど前に回答を済ませてきました。「好きなライトノベルを投票しよう!!」とは違って、ブログに投票用エントリを残すタイプの投票企画でもないので、もはやいつぶりの投票なのか自分でもわかりませんが、好きラノのときともども、こういう企画に参加できるというのは、それだけで楽しいものがあります。

以下、送信した回答の内容と一部追記。公開する必要はまったくないのですが、ランキングにかすりそうなものがあまりないように思うため、自分の好きな作品を推す機会はきっちり活かすべく、ここに残します。

■文庫部門

1位:左遷も悪くない / 霧島まるは(アルファライト文庫)  2巻感想3巻感想4巻感想
結婚生活を通して生まれ育った家の文化が混ざりあい、新たな一家の雰囲気が生まれていく、あたたかく力強い家族の物語。

2位:お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係 / 梨沙(一迅社文庫アイリス)  感想
ラストの一文まで、文句なしな両片想いの主従譚。  ←某新人賞作品のキャッチコピーのパクリですが……。なかなか汎用性が高いと思います。

3位:なんちゃってシンデレラ / 汐邑雛(ビーズログ文庫)  1巻感想2巻感想3巻感想
アルティリエの変化が周囲の人々をも変えていく、異世界に浸透していく奇跡のような転生(憑依)譚。

4位:恋する救命救急医 / 春原いずみ(X文庫ホワイトハート)  2巻感想
しんどい仕事のしんどさと、心許せる人との交流と、どちらもあってのお仕事ものの面白さ。

5位:裏世界ピクニック / 宮澤伊織(ハヤカワ文庫JA)  感想
コミュ障ぼっちオタクな女の子によるガール・ミーツ・ガールな怪談系百合SF。

■単行本部門

1位:本好きの下剋上 / 香月美夜(TOブックス)  第三部1巻感想第三部2巻感想第三部4巻感想
立場が変わるたびに広がる世界、増える責任、けれどどこまでも相変わらずなマインの暴走・自爆ぶりにほっこりさせられる。

2位:女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします / 帰初心(エンターブレイン)  1巻感想
残念美形な犬人たちの言動に羞恥に染まる表情を隠せないリーゼロッテ(飼い主)の明日はどっちだ!?なドタバタコメディ。
2巻は残念ながら未読。

3位:あなたに捧げる赤い薔薇 / jupiter(アイリスNEO)  感想
自分ひとりの幸せよりも相手のこと、相手の世間体のことを考えずにはいられない。盲目ではいられない貴族の恋のこじれ模様。

4位:自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。 / しき(レジーナブックス)  1巻感想
婚約者の少女のポンコツな言動をほほえましくながめる面白さ。
2巻は未読。

5位:転生の神王妃 / 夢乃咲実(ビーボーイノベルズ)
チベット辺りにモデルを取ったという婚姻形態が面白い世界観。

期間内のライトノベルの読了数は167冊でした。ひと月あたりにすると14冊くらい。

■女性キャラクター部門

1位:ティアナローゼ / いじわる令嬢のゆゆしき事情
虚勢の仮面をかぶったツンデレにして主人公にとっての負けられない恋のライバルでもあり。王女でありながら年頃の少女でもある姿はとてもとてもかわいい。

2位:紙越空魚 / 裏世界ピクニック
相棒にだだっ子めいた感情を発露する姿がとてもかわいいコミュ障ぼっちオタク。

3位:ローゼマイン / 本好きの下剋上
どんな立場になっても忘れない飽くなき本への欲求と、どこかしらでやらかす暴走・自爆ぶりにほっこりさせられる。

■男性キャラクター部門

なし。 女性キャラクター目当てでばかり読んでいるとこうなるの図。

■イラストレーター部門

1位:成瀬あけの
いじわる令嬢のゆゆしき事情 灰かぶり姫の初恋 (角川ビーンズ文庫) - いじわる令嬢のゆゆしき事情 眠り姫の婚約 (角川ビーンズ文庫) -

2位:アオイ冬子
狂王の情愛 (ソーニャ文庫) - 愛しき花嫁に運命の花束を (ハニー文庫) -

3位:由利子
後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫) - 後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫) - 後宮樂華伝 血染めの花嫁は妙なる謎を奏でる (コバルト文庫) -
モノクロでも鮮やかな色彩が目に浮かぶような中華風な世界観の衣装がいいですね。

イラストの好みは自分のなかでほとんど言語化されてないため、あまりコメントつけられませんでした。無念。


以上。コメントがやや長めなのは仕様です。簡潔な説明はどうも苦手で……。

レギュレーションについては作品部門が文庫本部門と単行本部門にわかれたこと以外で特に大きな変更点はないかと思いますが、それとは別に、投票先を決めるに際して個人的な縛りを入れてあります。「キャラクター部門およびイラストレーター部門も作品部門と同じ対象期間内から選ぶこと」「対象期間に刊行された巻を読んでいる作品の中から選ぶこと」。このふたつ。

それ以外の部分では特に制限を設けず選んだつもりです。「自分がライトノベルだと思う範囲すべての中から選ぶ」「集計対象外と明言されていようがいいと思う作品があれば選ぶ」といったところを意識しながら。とはいえ後者のほうは、特にこれだというものがなかったので、そのつもりだったと書かなければ読み取れないとは思いますが。

今年の上半期とその前後1か月くらいをのぞいて、読書に集中できていたとは言いがたい一年だったこともあり、今回の投票作品の決定はかなりの部分で個人的な上半期のベストがたたき台になってます。ここ一年で読んだ作品の自分のなかでの好みというと、あの時点からそれほど大きな違いはありません。ですが、あらためてレギュレーションを読んでいるうちに、「ここでは、あなたが“今最も旬で”“今最も面白く”“今最もすごい!”という作品をお訊きしたいと思います」という一文が目に入ってきまして。これを見ているうちに、ただ単に自分の好きな作品を書いて送るのは違うかなと思えてきたというしだい。なので、今回送った回答は、自分なりにその設問にふさわしいと思われる内容を考えたつもりです。どの程度それに応えられているかはわかりませんが。

ともあれ、個人的にはコメントが公開できたのですでに満足してる感もありますが、なにせよ結果発表を楽しみにしたいと思います。


最後に、投票のルールについて気になったこととして、文庫部門と単行本部門がそれぞれ5作品分の枠を埋めることが必須なのかそうでないのかが不明だったことを。例年通りなら必須ではなかったはずと記憶してるんですが、Twitterで編集部公式アカウントが必須だと思っている人の発言をRTしてなんの訂正も行っていないのを見るとその認識を肯定しているとも読めるわけで。必須の条件を満たさない回答はどうなってしまうのかと考えていくと、とにもかくにも5作ずつ記入しておくのが無難かという考えに落ち着いてしまって……。同じ思考に陥った人がどの程度いたかはわかりませんが、枠が足りないというほどにたくさん読んでる人はともかく、枠が余ると感じる人がとにかく手当たりしだいに書いていくことにつながりかねないのではないかと思うしだい。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:58| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月23日

理想のヒモ生活(7)

理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫) -
理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫) -

面白い。面白いなあ。このシリーズは善治郎がアウラと離れた場所にいるときほど面白く感じられる。それはひとえに善治郎がアウラを女王として立て、自分は王配として一歩下がった立場であろうとするがゆえ。アウラにとっての国のかじ取りにもっとも好ましく、もっともさしつかえのない行動を選ぶことを旨としているため。王宮では密にやり取りをしながら自分の行動を決めていくことができるものの、ひとたび遠く離れた土地に来てしまえば、現代ほど通信技術の発達していない世界のこと、たとえ緊急事態が発生しても連絡を取りあおうとすればそれこそ日単位での時間がかかってしまう。だからこそ、その場で頭を働かせることが求められる。まだ熟知しているとはいいがたいこの世界の情勢や貴族間の関係の知識を動員し、状況をできるかぎり正確に整理し、アウラがもっとも望むであろう方針(それができないならばもっとも面倒を起こさない方針)を推測し、その方向に事態が推移していくように対処する。そのために頭をフル回転させてなにが最善なのか、それがわからずともとにかくより悪い方向に事態が転がっていかないための策をと考えていく。まるでその場にいないアウラとの駆け引きをしているかのような流れを、様々な人たちの思惑をていねいに追いながら描いてくれるのがとても面白くって。

これが善治郎が最初から王族として主体的に動いている人物なら話は早いんですよ。その場で考えて、それに基づいて行動して。なにはともあれ自分を中心にして対処することができる。けれど、善治郎にとっての行動規範はどこまでも女王アウラの利益のためにというところから発しているのであって。王配としての影響力を発揮することになる場面ではどうしてもそのことに思いをいたさざるをえない。そのうえ困ったときの相談相手も筆頭はアウラでそれ以外はいないといってもいいようなものであって。そんなわけだから、考えられるかぎり考えたうえでいちばんいいと思える方針を選ぶことにしても、本当にこれでいいのかという不安がつきまとう。ましてまだこの世界での外交というか社交というかには経験不足な善治郎が、どの程度その方針通りに事態を転がしていけるかもわからない。想定通りに物事を運ばせることができたところで、どこかにしこりが残るかもしれない。そんな何重もの不安を抱えながらの不測の事件への対処。ハラハラさせられる展開と一件落着の安堵感がいいものでしたね。さすがに百戦錬磨のプジョル将軍を思い通りに動かすことまではできませんでしたが、そんな我の強い将軍に対して角が立たないように手綱を取ってみせた、新婚のルシンダさんは注目に値しますね。あまり自分を前面に出さないようにしているようでしたが、前評判通りの賢女なようで。彼女が内助の功を発揮すればプジョル将軍からもそのうち角が取れていくんだろうかと思ったり。ただまあどちらも頭の回る人なので、タッグを組んで相手に回られると善治郎とアウラとしてはとても困らされることにもなりそうな。とはいえそれはもう少し先の話でしょうか。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:28| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする