>天の川銀河中心のブラックホールの撮影に初めて成功 | 国立天文台(NAOJ)
それとは関係なく積んでいた本を読了。
ごくごく単純には知っていても深いことは全然知らなかったブラックホール。その研究の進展の様子に触れることができてとても面白かった。「事象の地平面」という単語、SF小説で見かけた覚えはあるけど、意味をちゃんと理解できたのは今回やっとかもしれない。光さえも逃れられないというブラックホールの性質を考えれば確かに、ここまでは近づいても逃れることができるかもしれない、ここから先はどうしたって無理という境界線が存在するわけで。それを地平線になぞらえて表現するのは、知ってみればなるほどなと面白い。
あまり込み入った内容までは理解できなかったけど、自身の重力圏に捉えたものを吸い込んでいるだけでなく、一部のなんとか逃れたものがジェットのように放出されてもいるらしいとか、へーへーへーという言葉が止まらなくなってしまうような一冊でした。
地球が所属する銀河はさらに他の銀河が集まった銀河群を形成し銀河群はさらにほかの銀河群と集まって銀河団を形成し銀河団はさらにほかの銀河団と集まって超銀河団を形成している(けれどそれでもまだ宇宙の全体にはほど遠い)らしいという記事を読んでいると、宇宙の広大さのとてつもなさを思い知らされるようではあり。
いちばん面白いと感じたのは、宇宙に存在する貴金属やレアアースが超新星爆発や連星中性子星の合体によって生じたものであるという話。新たな原子を誕生させるという超新星爆発のすさまじさを思わされるとともに、そうして宇宙に飛び散った貴金属やレアアースがどこからどういう経緯をたどって地球にたどり着いているのかといったことも思わされる記事でしたね。
あと、この本は2020年発売の本なんですけど、上記のような観測にラパルマ島の天文台が貢献しているとの記述があったわけですが、あそこって確か去年2021年に火山が噴火してたっけということが思い当たったりもするところで。軽く検索しただけだと情報を見つけられなかったんでなにもわからないんですけど、施設に被害が出てないといいですね。