2017年04月26日

後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜

後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜 後宮シリーズ (集英社コバルト文庫) -
後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜 (コバルト文庫) -

いい話だった。偽りの花嫁なのに、一時だけの関係でしかないはずだったのに、いつしかこの上ない似合いの妃として収まっていく。この流れがよかったんですよ。

前回も実質的には三話構成だったとのことですが、今回はもっとわかりやすく三章構成で、それぞれの章がひとつの話として、いい感じにふたりの関係がステップアップしていってたんですよね。一章目では、身代わりの花嫁として宮殿に向かわされた料理人の鈴霞とその夫となる皇太子・圭鷹が、料理を接点に打ち解けていくようになり、二章目では、圭鷹を通してその兄弟たちとも接点が増えていき、三章で幸せな結末を迎えることになる。こう書くといかにも順調に圭鷹やその家族との関係を深めていったようにも思えるところだけど、鈴霞がもともと圭鷹の妃として定められた名家の娘の替え玉であったというところがアクセントとして利いていたのでした。

本来嫁ぐはずだった人物ではない鈴霞にとって、市井の料理人であった背景は秘匿せねばならないものでした。けれど、そうはいっても貧民の出自は付け焼刃でごまかしきれるはずもなく。一度ぼろを出してしまうと、ご法度とされた反動もあってどんどん厨房に入り浸ってしまうのはご愛嬌。圭鷹の食生活がわかりやすいくらいに謎な偏食ぶりを発揮してましたし、料理人として黙っていろというのが無理な話。ただ、それでも料理を通して距離を縮めていくふたりのやりとりは悪くない感じで、見えてくる圭鷹の為人も、食生活は変わっているし、鈴霞に対して言うことも素直じゃなくてわかりにくくはあるものの、悪い人ではないというのがわかってきて。鈴霞がほとんど素の彼女になっていくにつれて、もうくすぐったいくらいに甘々なやりとりをしだすもだからたまらない。はたから見ていて恥ずかしくなってきそうなほどの初々しさですよ。

それを成り立たせていたのは、ふたりの相性の良さに起因するもので。圭鷹って、ここまで感想を書いててわりと困ってることなんですけど、言ってしまうと地味、なんですよね。悪い人でないことは確かなんだけど、言動に目を引き付けられる華はないし、皇太子ではあるものの父帝から特別に目をかけられているというふうでもない。かといって政務では有能なのかというと、その辺はあまり描かれないからよくわからない。これといってはっきりした長所を見つけにくい人なんですよね。それは当の本人にとっても同じであったらしく。こんな自分が未来の皇帝としてうまくやっていけるのだろうかと、どこか陰のある性格を形作る要因にもなっていたわけで。けれど、鈴霞にはそんな圭鷹のいいところがしっかりわかってしまう。優しい人だと。そんなことはないと自嘲する圭鷹に、実感をこめて、くりかえし何度も肯定の言葉をかける。圭鷹にとって、それがどれほどの救いになったか。花嫁として現れたのが鈴霞だったことがどれほどありがたいことだったか。むしろ優しいのはどっちだといいたくなるくらいですけれど、ともあれこのふたりの関係は優しくて、和やかな雰囲気で、心地のいいものだったんですよね。

けれど、ふたりの関係にはすでに何度も書いているように一時的な関係という前提があって。圭鷹が鈴霞のことをよく見ていたことには、鈴霞が圭鷹のことをよく見ていたことの一部にも、互いに対する警戒心があったはずであって。それなのに、偽物の花嫁である鈴霞に恋心を抱いてしまったという、そんな流れがとてもよかったのでした。関係が深まれば深まるほどに、ふたりがお似合いに思えてくる。けれど、いつまでも身代わりの花嫁をそのままにしておくわけにもいかない。そんな相容れない事情を改めて思い出させられたところでの、あの三章の章題が、素晴らしかったんですよ。ふたりの優しい関係が崩れてほしくない。けれどずっと隠しとおしてもおけない。いったいどうなってしまうのか……。そんなはらはらさせてくれる展開のあとのあの章題でしたから。ぞくぞくとこみあげる喜びに、震えが走る思いでしたね。この上ない、確固たる想いが現れた言葉でしたから。そしてその後、それを成し遂げた圭鷹の覚悟も、すごくよかったです。鈴霞と過ごした時間があって、鈴霞の見出した圭鷹らしさがあって、だからこその決断。父帝が言うように、決してその前途は明るいものばかりではないでしょうけれど、その行く末に幸多からんことをと祈りたくなるじゃないですか。本当に、圭鷹にとって似合いの妃でしたよね、このヒロインは。いい関係のふたりでした。

あと、タイトルからはわかりにくいですが、同一世界観のシリーズ2冊目で、前回の主役キャラも登場してましたね。とはいえ、ここからでも問題なく楽しめるかと。というか、むしろ前作を読んでると悲しい部分があったりしたんですが……。まあ、長い作中時間を扱うシリーズの醍醐味ではありますね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 14:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月25日

サクラダリセット 第3話「CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY 1/2」

アニメの感想はTwitterのほうでやるつもりだったけど、文字数が多くなったのでこっちに。

あかん。相麻菫がいないとツッコミ役不在状態なんだけど。形だけボケとツッコミしてたりするけど、浅井ケイも春埼美空も人とは違った感性してるから、真面目な顔してあさっての方向にずれた会話してるのがいっそシュールで笑える。そうだよなー。浅井ケイのひねくれた性格をくみとって優しい形に整えられる人も、春埼美空のいびつな価値観の危うさを指摘できる人もいないんだもんなあ。三年だっけ? 経過してたと思うけど、埋めきれずにいる穴の大きさを感じる。欠落感ですね。

でもタイトル的には、これが小説1巻に当たる話だと思うんですよね。だとすると小説のほうでは背景説明が必要なこんな雰囲気はなかったはずで。じゃあどんな感じだったんだろうかと、気になるところではあります。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月23日

本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜(3)領主の養女(2)

本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 第三部「領主の養女II」 -
本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 第三部「領主の養女II」 -

立場が違えば善悪も違ってくる。養っている町長たちによってひどい目にあっている孤児を救ったつもりが、町長たちの側からすれば突然やってきた権力者に無理を押しとおされた形になっていたという。いいことをしたつもりなのに、実は全然ありがたがられてないどころか理不尽な権力者と映ってしまう。このすれ違った認識の発生が面白い。善とは何か、悪とは何かという問いになってくるところでしょうか。この場合、それはさしずめ見方によるというところで。ローゼマインにとっては間違いなく善行のつもりであったわけですよ。ひき離されそうになっていた孤児の家族をひきとったわけですから。第二部以降でくりかえし描かれてきた家族に対する思い入れの深さからも、あそこでのマインの選択はとても自然なものではありました。自明の理ともいえるほどに当然の善行とも。ひきとられた孤児たちにしても、最悪の事態を回避できたことは間違いなくいいことだったでしょう。けれど、一方の町長たちにとっては、なにも彼らを苦しめたり虐げたりすることが目的だったわけではないのであって。そこには一面的にはひどい目にあわせていると見える行為をも含んだうえで成り立っている人の営為があったわけで。それだけ取り除いてみたところで別のところにしわ寄せがいってしまう。そういう構造が存在してしまっていたんですよね。それを知らずに一か所だけ手入れをしていいことをした、一件落着と思えてしまったのは、事情をよく知らなかったからこその楽観でしょうか。あるいは権力の強さ・こわさというか。たまたま目についたことに介入するにも綿密な調査をしたうえでとなれば、ほかにもたくさん仕事を抱えている関係上、いちいちめんどくさいことこのうえない。その点、即座にばさっとやってそれまでということにしてしまえば楽だし気持ちもすっきりすると思うんですよね。そうして、下々の者から見たときには横暴な権力者ができあがっていくという。ローゼマインとしては、これまで偉い人たちの理不尽な要求にてんてこまいにさせられていきただけに、同じ立場に立たされる人の気持ちはよくわかっているはずなんですけど、それでもいつのまにか横暴を押し付ける側に回ってしまっていたということで。なかなか面白い展開でしたね。って、まだこの話つづいてますっけ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月18日

citrus(1)新装版

citrus (1) 新装版 (IDコミックス 百合姫コミックス) -
citrus (1) 新装版 (IDコミックス 百合姫コミックス) -

親の再婚で姉妹になったふたりが、キスしたり密着したりキスしたり押し倒したり……いいですよいいですよー! 

とくに妹のほうの芽衣。品行方正な生徒会長かと思えばギャルっぽい見た目の柚子よりもはるかにキスに手慣れた感じがあって、あわてる柚子の反応を見て楽しんでいる風さえあるくらいなのが、読めない本心と合わさってドキドキさせてくれる魅力にあふれてて。けれどその一方で、真正面から向けられる熱い気持ちには弱かったりするのがかわいらしくもあり。

それに対して柚子はわかりやすい性格なんだけど、主人公としてはそれがまたよくて。つかめない芽衣の言動に動揺させられて、翻弄されて、平常心を失わされているうちに目が離せなくなっていくのがシンクロしていく感じ。オーバーヒートしすぎて自分でもわけわかんなくなってる感じのその感情がどう転がっていくのかと、楽しみな話ですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:14| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月17日

兄の嫁と暮らしています。(1)

兄の嫁と暮らしています。(1) (ヤングガンガンコミックス)
兄の嫁と暮らしています。(1) (ヤングガンガンコミックス)

嫁と暮らすJK、いいですね……。しかもこの嫁、ちょくちょく天然でのろけ話をくりだして自爆してるのがとてもかわいい。こんな嫁とJKのふたり暮らしとか、いいですよね。まあ兄の嫁なんですけど。

もともと他人だったこともあり、いっしょに暮らしているといっても家族としての気の置けない関係とまではいかなくて、まだお互い相手になるべく迷惑をかけないようにと遠慮しあっているところがあって。けれど少しずつわがままも言えるようになっていってるペースがいい感じであり。

そしてこの嫁なんですけど、兄の嫁であることから、主人公であるJKとの関係は義理の姉妹になるんですよね。つまり、嫁(兄の)であり義姉である人と同居してるJKという。本当にいいですよね……。義妹であるJKのことが心配で、精神的に不安定な時期だから(自身もそうだけど年上であるだけに)頼りにしてほしいし、けれど互いの距離感を手探りしながらの状態であるためにあまり気持ちを押し付けることもできず、ちゃんとお義姉ちゃんをできてるんだろうかと悩んでいる場面が印象的な人であり。そしてだからこそ、冗談のつもりだったとはいえ、JKのほうからわがままを言いだしてくれたことにぱっと顔を輝かせるのがとてもかわいらしい人であり。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月14日

あの娘にキスと白百合を(3)

あの娘にキスと白百合を 3 (MFコミックス アライブシリーズ) -
あの娘にキスと白百合を 3 (MFコミックス アライブシリーズ) -

やったー! 白黒がメイン(のひとつ)の話だー! 白峰さんのこと大好きな黒沢さんにペースを乱されまくりな白峰さんはやっぱりかわいい。さらに今回は、ライバル視してる黒沢さんから無邪気な好き好き攻勢を発揮されてやりにくそうにしてるいつものパターンに加えて、いつのまにかそんな白峰さんの反応を見こしてからかって楽しんでるようなやりとりも見かけられるようになってる? これは策士ですわ。なまじ白峰さんがライバル意識から意地になって素直になりきれないでいるだけに、余計にドツボにはまってしまって赤面してる姿がとてもいい。というか、黒沢さんも1巻当初の記憶と比べるとだいぶ表情豊かになってきましたよねとも思ったけど、だいたい白峰さんほかごく一部にだけで、それ以外の人に対してはナチュラルにひどい態度だったりするからやっぱり笑う。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:03| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月11日

左遷も悪くない(1)

左遷も悪くない〈1〉 (アルファライト文庫) -
左遷も悪くない〈1〉 (アルファライト文庫) -

悪くない。それどころかむしろ、めちゃくちゃいい。

単身、地方に追いやられた武骨な軍人ウリセスが、赴任先で嫁を取り、新たな家族との交流を通してあたたかな関係が築かれていく。そのエピソードの一つひとつがすごくいいんですよ。結婚して、新しい家庭がはじまって、お互いの理解を深めていって、相手の家族とも交流してと、書いていくとなんでもないことのようなんですけど、それでも実際に読んでみると心あたたまる話にしあがってるのは、人と人の物語だからこそでしょうか。

当初のウリセスの心算としては、本人も言っていたように、特別な期待なんてなにも抱かずに決めた結婚だったはずなんですよね。そろそろ身を固めてもいい年齢だと、そんなくらいの気持ちで。結婚してもなにが変わるでもなく、それまで通りに仕事をこなすだけだと。そう思っていたはずなのに、すぐにその結婚生活を悪くないと思うようになり、妻となったレーアやその兄弟たちとの交流が重なっていき、いつしか新たな家族を交えた生活が日常になっていく。仕事ひと筋だった実直な男が、家族とにぎやかに過ごす時間に幸せを覚えるようになっていく。この変化がものすごくよかったんですよ。見合いもなにもなく決まった結婚だからというのもあるのでしょうけど、結婚する両者にはそれぞれに身に着けてきたペースがあって、積み重ねてきた人間関係があって。それがすり合わされていくのが結婚生活なんですね。おおげさな言い方をすると異文化交流みたいなところがあるようにも思えますが、人と人との物語ということでしょうね。今ちょうどこういうの大好きなんですよ。家風というといいすぎですけど、言動の端々から、それぞれの家に形成されてきた人のあり方がありありと浮かぶようなというか。

それと、レーアのほうでも、父から話を聞かされていた憧れのウリセスと結婚できることになって、けれど彼の妻としてふさわしい女としてふるまわねばとプレッシャーを感じていたのを、ウリセスの言葉をはげみにがんばって、いつしかすっかり年下の弟たちをはげます側に回れるようになっていく流れもとてもよくて。仕事ひと筋で生きてきたウリセスのメソッドはどうにも上官と部下の関係のようでおかしくはあるんですが、ウリセスに対して愛情よりも憧れが先に立つレーアとしてはこのうえない激励のように感じている心情がとてもほほえましくて。そんなレーアもラスト付近ではすっかり違和感なくウリセスの妻としての立場に収まってて。これも結婚を通しての変化ですね。よいものよいもの。

とはいえ変わらないところもあって。その筆頭はなにをおいてもウリセスの仕事に対する誠実さでありまして。それが望外の結果として結実した新実の儀のエピソードは胸にしみる素晴らしい話でした。

そんな感じで、たいへん素晴らしい余韻にひたれる一冊。ありがとうございました。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月07日

2017年3月の読書まとめ

3月は19冊。20冊に届かなくなってしまった……。やはり平日にあまり読めなくなってきてるのが響いてるか。なんとかしたい。なんとかしたいんだけど、あらためてふりかえってみても特に忙しいスケジュールではないはずなので、どこをどうしていいのかよくわからないのが正直なところ。とりあえず、だらだらと手をつけてるやりたいこと・やるべきことを整理していくと、一気に進めるべきこととコツコツ積み上げていくべきことにわかれると思うので、その辺の調整かなーとは思いますが、ほかは本当になにも浮かばないという。遅れてた新刊チェックがまた最新に追いつけたので、それでちょっとずつ持ち直せないだろうかと考えてみたり。

いちおう、マンガや雑誌等を合わせた読了数としては40冊と、前の月と比べれば増えてすらいるんですけど、肝心のカウントしてる小説の読了数がこれではなんともかんとも。

3月読了分からのお気に入りは以下。上からお気に入り順。

[☆☆☆☆☆]本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜(2)神殿の巫女見習い(4)  感想
本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 第二部「神殿の巫女見習いIV」 -
ライトノベルより。ファンタジー。前の世界とこの世界を通して培われてきたマインの家族への思いが胸に迫る。

[☆☆☆☆]パレス・メイヂ(2)  感想
パレス・メイヂ 2 (花とゆめコミックス) -
マンガより。お気に入りに対する特別な表情を見せるようになった少女帝のかわいさたるや。

[☆☆☆☆]ソードアート・オンライン(9)アリシゼーション・ビギニング  感想
ソードアート・オンライン (9) アリシゼーション・ビギニング (電撃文庫) -
ライトノベルより。ファンタジー世界観のゲームの世界をSF的にとらえる描き方が実にいい。

[☆☆☆☆]裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル  感想
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA) -
ライトノベルより。百合。ぼっちガールと非日常な美少女、命が危険にさらされる怪異と渡り合う経験を経ての、相手のことを必要と思う感情の発露がとてもいい。

次点としては、まず『魔法密売人 極道、異世界を破滅へと導く』(感想)を。異世界を手玉に取ろうともくろんだ末の皮肉な結末がやるせなくもたまりませんでした。加えて『本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜(3)領主の養女(1)』(感想)も。少しずつ見えてきた貴族社会の様相がとても気になります。


そんなこんなで、月の後半になるにつれて読書の満足度というか、本を読んだという実感が薄れてきているような気がする今日この頃。数の上ではそんなに変わりはないはずなんですけど、原因不明の忙しさで疲れてるせいか、あまり素直に物語を楽しめなくなっているようにも思えたり。更新数が減っているのもその表れか。かといって、疲労回復を優先させて本を読むことをあきらめようとすると、それはそれで心がすさんでくるという。もうどうすりゃええねんというところ。

以下、読書メーター貼り付け。

3月の読書メーター読んだ本の数:19読んだページ数:6142ナイス数:4

ソードアート・オンライン (9) アリシゼーション・ビギニング (電撃文庫)
ソードアート・オンライン (9) アリシゼーション・ビギニング (電撃文庫)読了日:03月02日 著者:川原 礫
魔法密売人 極道、異世界を破滅へと導く (電撃文庫)魔法密売人 極道、異世界を破滅へと導く (電撃文庫)読了日:03月04日 著者:真坂 マサル
逆転召喚 2 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)逆転召喚 2 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)読了日:03月05日 著者:三河 ごーすと
やがて恋するヴィヴィ・レイン 2 (ガガガ文庫)やがて恋するヴィヴィ・レイン 2 (ガガガ文庫)読了日:03月06日 著者:犬村 小六
泣き虫姫が政略結婚したらとろとろに愛されました (乙蜜ミルキィ文庫)泣き虫姫が政略結婚したらとろとろに愛されました (乙蜜ミルキィ文庫)読了日:03月07日 著者:玉木 ゆら
黎明国花伝 星読の姉妹 (富士見L文庫)黎明国花伝 星読の姉妹 (富士見L文庫)読了日:03月09日 著者:喜咲冬子
アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女 (ファンタジア文庫)アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女 (ファンタジア文庫)読了日:03月10日 著者:天城ケイ
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いIV」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いIV」読了日:03月13日 著者:香月美夜
龍と狐のジャイアント・キリング  2.空飛ぶ機兵の大胆な墜とし方 (HJ文庫)龍と狐のジャイアント・キリング 2.空飛ぶ機兵の大胆な墜とし方 (HJ文庫)読了日:03月14日 著者:神秋昌史
ヤンデレ妹に愛されすぎて子作り監禁生活 (二次元ドリーム文庫)ヤンデレ妹に愛されすぎて子作り監禁生活 (二次元ドリーム文庫)読了日:03月14日 著者:栗栖ティナ
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)読了日:03月16日 著者:宮澤 伊織
壁と孔雀(ハヤカワ文庫JA)壁と孔雀(ハヤカワ文庫JA)読了日:03月20日 著者:小路 幸也
ソードアート・オンライン〈10〉アリシゼーション・ランニング (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈10〉アリシゼーション・ランニング (電撃文庫)読了日:03月20日 著者:川原 礫
逆転召喚 3 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)逆転召喚 3 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)読了日:03月22日 著者:三河 ごーすと
異世界王子の年上シンデレラ (レジーナブックス)異世界王子の年上シンデレラ (レジーナブックス)読了日:03月23日 著者:夏目 みや
黎明国花伝 茅舟の王女 (富士見L文庫)黎明国花伝 茅舟の王女 (富士見L文庫)読了日:03月26日 著者:喜咲冬子
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女I」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女I」読了日:03月28日 著者:香月美夜
異世界で奴隷になりましたがご主人さまは私に欲情しません (eロマンスロイヤル)異世界で奴隷になりましたがご主人さまは私に欲情しません (eロマンスロイヤル)読了日:03月29日 著者:鳥下ビニール
後宮詞華伝 笑わぬ花嫁の筆は謎を語りき (コバルト文庫)後宮詞華伝 笑わぬ花嫁の筆は謎を語りき (コバルト文庫)読了日:03月30日 著者:はるおか りの
読書メーター
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月01日

本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜(3)領主の養女(1)

本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 第三部「領主の養女I」 -
本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 第三部「領主の養女I」 -

領主 とは

前回でもちらっと疑問に思いはしたんですが、第二部ラストの素晴らしさにすべて持っていかれた感がありまして。感想でも触れないままになってはいたものの、今回読んでてあらためてよくわからなくなってくるのがこの「領主」という地位ですよ。ローゼマインが養女として親子関係を結ぶことになった御家ではあるんですけど、この世界においてどの程度の立場なのか、微妙によくわからないんですよね。自分が領主という言葉を聞いてぱっと思い浮かべるのは、伯爵とか公爵とか、そういう爵位持ちで、王や皇帝なんかの主君から与えられた領土を統治する貴族のことで、家来や領民たちからすれば主ではあるものの主君に対しては仕える側に回る、いわば中間的な統治者なのであって。けれど、これまでの作中の説明では、ローゼマインが養女として迎えられた先は、中上級貴族と書かれていた人たちよりもさらに上に立つ権力者であるらしく。少なくとも伯爵の地位にある者が領主よりも下の地位と思われることは確かなんですよね。それどころか、前回から登場したギーベという称号が領主から土地を与えられた貴族を意味するものとして存在しているようで。このあたりのことを考えあわせると、領主の地位というものは少なくとも侯爵級以上。家来筋の者たちの爵位も自らの手で与えていると仮定すると、国王レベルの独立君主である可能性まで考えられるんですよね。まだ領地の外のことがよくわからないので確かなことはなんともいえませんが。

ともあれ、第三部のタイトルにもあるように、マインあらためローゼマインが養女となった先は、いち兵士の娘としての出自からしてみればとんでもないほどに高貴な領主様のもとで。新しい戸籍上の貴族の母や兄たち、養子先の母や兄や、側仕えや護衛騎士などなど、新キャラ多数登場で主人公ともどもまず名前を覚えるのにてんてこまいにさせてくれますこと。エピソードを通してであればそれほど名前を覚えることは苦ではないほうだと思ってるんですが、この一冊ではまだちょっとあやしい人たちがちらほらと。

とはいえ、いちばん記憶に残っているのはエルヴィーラお母様でしょうか。ローゼマインの経歴ロンダリングにて出自とすることになった騎士団長カルステッドの家の第一夫人であり、神官長フェルディナンドに対してアイドルのファンのように熱をあげる人でもあるおちゃめな奥様。なんですけど、それと並んで印象に残るのは彼女と夫であるカルステッドを中心にして見えてくる貴族の家庭の様子。ひとつの家庭だけを見て一般化してはいけないと思いますが、ともあれ具体的にいうと、男の社会と女の社会がかなりはっきりと分かれてますねというところ。夫と妻とはいえ別個の人間なので、それぞれの生きる世界があるというのは当然のことではありますが、カルステッド家の様子を見てると、男の社会は仕事の世界、家庭は女性と子供たちの世界であるように見えてくるんですよね。ローゼマインはそのどちらにも関わっているので両方の面を見ることができますが、片方の世界にいるときにもう一方の人たちが登場してくることはほとんどない。あってもほとんど主導権を握る側の決定を追認・実行する程度。役割分担がはっきりしているといえばそうともいえますけど、ここまで割り切ってるのはいっそドライとも感じられるというか。いっしょに悩んで助け合ってという仲睦まじさは見られない。甘々な新婚ものの話ばかり読んでるとおやっと思ったりもするのですが、それぞれがそれぞれの領分で貴族の社会を担っている姿を見てると、政略結婚の世界ならこういうものなのかなあという気もしてきたり。まあそれ以前に、単純に、成人している子供もいる夫婦としての長年のつきあいの中で形成されてきた呼吸なのかもしれませんけど。自分の子供ということにしたローゼマインをどう着飾らせようと悩むエルヴィーラに対するカルステッドの悟りきった感じの対応とか、領主家のほうでも、フロレンツィアさんが旦那の子供っぽいところをしかたない人なんて思いながらも領主夫人としてローゼマインの後見役を務めている様子とか見てると、いろいろ察するところがあったり。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月30日

パレス・メイヂ(2)

パレス・メイヂ 2 (花とゆめコミックス) -
パレス・メイヂ 2 (花とゆめコミックス) -

今回もひきつづき、最高かという感想しか出てこない話であった。彰子女帝による前回の引き立てによって、パレス内部を中心に陛下のお気に入りとしての立場を知らしめられることとなった御園少年。帝の方でも、おおっぴらに引き立てたこともあって、彼に対する「ご寵愛」を隠さなくなってきてるのがとてもよくて。何かあれば畏まってしまう者たちの中で自分のわがままにつきあってくれる御園に心を許していたり、自分を慕うまっすぐでひたむきな姿に安らぎを覚えている様子のいちいちにもだえさせられる素晴らしさ。そして、外部から彼に勲章が与えられそうになるとすげなく拒否してみせて、自分の手で公式のものではない「ささやかな勲章」だけを与える場面。彼は自分だけのものだという意図の表れのようで、もう最高としかいえません。

鹿王院宮のほうはどうなるかと思いきや、直接的な事態にはならない様子。むしろ同じ彰子様を好いた男同士、帝のことを大切に思う者同士、対立するだけではなく協力関係にもなれるというのは、なかなかいい関係になってきてますよね。とはいえそれはそれとして外堀から埋めにかかってきてはいるので、緊張感は消えてくれないのですが。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする